【まえがき】

 このSSは、「かのんSSこんぺ」応募作品です。あちらでは作者名非公開にしています。
 が、別に絶対隠したいというものでもなく、ただなんとなくです(えー
 内容は一切変えてませんので、あちらで読んでくださった方はあとがきだけご覧になってくだされば幸いです♪









「ふぁ……にゃふ……」
 名雪が控えめに、しかし傍目にもはっきりと分かるあくびを漏らす。
 祐一はつとノートから目を上げて、部屋に数多くある目覚し時計の一つ、デジタル表示のものから時間を読み出す。もう夜の10時半になっていた。最近は名雪も夜にある程度慣れてきたとは言え、まだこの時間は辛いのだろう。
 珍しく勉強に集中できたらしく、前回の休憩からも1時間経っている。そろそろまた一呼吸入れていい頃だ。
 シャーペンをノートの上に静かに置く。
「よし。それじゃ10分休憩するか。……それとももう寝るか?」
「うーん……休憩してから考えるぅ」
「分かった。頭が寝てる状態であんまり続けても意味はないからな。無理はすんなよ」
「うん……」
 返事と共に、名雪の首が祐一の肩にこてん、ともたれかかってくる。一瞬、前髪が頬をくすぐるようにかすめた。
 全身の体重を預けるような寄りかかり方ではなく、遠慮がちに首をちょこんと乗せるだけ。眠いながらも、同じだけ疲れているだろう祐一に対する配慮と、それでも甘えたいという気持ちとのトレードオフの結果がこんな形として現れたのだろう。
 祐一は小さく笑みを浮かべて、寄り添う少女の体温を感じながら、そっと目を閉じた。
 意識が落ちていくまでに、時間はかからなかった。


 最初は、なんだか息苦しいのに気付いた。
 次に、自分が目を閉じているのに気付いた。なんだかくすぐったかったり重かったりするのに気付いた。
 そして口の中に何か、熱いものを押し込まれているような感触に気付いて――
「っ!?」
 目が覚めた。目を開けた。何も見えなかった。
 いや、正確には見えすぎていただけだと気付くまでに時間はかからなかった。
 それは今までにも何度も経験している状態だった。名雪の顔がゼロ距離でそこにあり、唇を重ねていて、上半身だけを起こした姿勢の祐一に覆い被さっている。
 ただ、意識が戻ったときにいきなりこんな状態になっているとうのが珍しいだけで。
 あまりの不意打ちに完全に固まっている祐一に、目を覚ました事に気付いた名雪がゆっくりと顔を離して、少し驚いた顔で言う。
「……起こしちゃった?」
 ……脱力して、かくん、と首を落とす。
 目の前の少女が本気で言っているのだということくらいは分かっている。水瀬名雪の言う事は、いつだって本気だ。怖いくらいに。
「そら起きるわっ。寝てる相手にキスするなら、せめて、し……舌を入れるなっ。窒息するだろっ!?」
「あ。そっか。ごめんね。次から気をつけるね」
「いや、次て」
 失敗しちゃった、と屈託なく笑いながら名雪が濡れた唇を舌でぺろ、と軽く舐める。
 ついさっきまで祐一の口内を蹂躙していた舌で。
 何かを意図してやった行為ではないのだろうが、それはあまりに挑発的な光景で。
 ……ごく、と思わずのどが鳴ってしまう。
「……ね」
 そんな祐一の反応に気付いたのか気付かなかったのか、名雪はふと声音を変える。いつも声のどこかに残る眠そうなトーンが消える。
 祐一は――この時点でもう、予感があった。二つの予感が。
 一つは、この声が、誘いの声だということ。
 すす、と名雪の体が数センチだけ間を詰める。腕同士が触れ合う。素肌を晒している太ももの一部だけを隠している短いスカートがひら、と揺れるのがやけに目に付く。潤いを帯びた瞳が微かに細められる。
「ダメ……だ」
 かすれそうになる声を一生懸命引き出して、なんとか目と言葉だけで拒絶の意思を示す。
 ぴたり。名雪の微妙な動きが止まった。
「まだ何も言ってないよ〜」
「俺がどれだけ名雪と一緒にいると思ってるんだ――それくらい分かる。……な、受験終わるまでこういうのはガマンするって一緒に約束しただろ?」
 名雪とこういう関係になってから、そろそろ10ヶ月になろうとしていた。
 10ヶ月で恋愛がどれだけ進展するかは人によって様々だろうが、なんせこの二人の場合は事情が極めて特殊だった。もとから同居しているのだから、晴れて恋人同士となった時点で半分同棲状態に近い。
 当然のように、体を重ねる事もあった。求め合う事も多かった。
 ――というより、他のもう一人の同居人である秋子からも公認であるというのをいい事に、若さに任せて結構やりたい放題だったと言ってもいい。
 そして見事にお互い成績が転落したわけで。
 反省して。
 大学受験も間近となった今では、終わるまでは完全にやめておこうと決めるに至る。
 その誓いから1ヶ月くらいになる。
「……祐一は、ガマンできなくなることはないの?」
 あくまで祐一に対して優位に出られるような位置関係を維持したまま、名雪が甘い声で尋ねる。
 正直、聞かれたくない質問だった。
「そりゃ……あるけどさ。決まってる。でも今はそれでも耐えなきゃいけない時期、だろ?」
 なまじ毎日いつでも抱ける距離にいるだけに、この忍耐は想像以上に厳しいものだった。猛烈な愛しさと寂しさに襲われて、もうどうとでもなれと思い切り勢いで押し倒したくなる時だってあった。
 当たり前なのだ。すぐ近くにこんなにも愛しい人の顔があって体があるのに、どうしてずっと平然でいられようか。
 今この状況だってもう、本当のところを言えば本能が理性を少しずつ土俵際まで追い詰めている状態なのだから。のこった、のこったという行司の声さえ脳内から聞こえてくる気がする――それは幻覚。
「でも、ガマンにも休憩は必要だと思うんだよ。祐一がすごく辛そうにしてるの知ってるんだから……」
 名雪の声は、言葉は、凄まじいほどに魅力的で力を持っていた。
 拒否しながらも、本当はもっと名雪の言葉を待っている自分がそこにいる。名雪にうまくいいくるめられてしまいたい自分がいるのに気付いている。
 名雪はすぐそこにいる。手を伸ばせばどこにでも触れることができる。
 ガマンにも休憩は必要。迷わず飛びつきたくなるような素晴らしい提案に思える。
「でも……」
 もはや、抵抗しているのは言葉だけだった。最後の意地が残っているだけだった。
 その言葉を紡ぎだす口が再び柔らかい唇に包み込まれるまで、数秒も無かった。
 胸と胸が、触れ合う。もうとっくに爆発している心臓の音を聞かれるのが恥ずかしい。ドキドキと、わずかな体の接点から感情が全て伝わっていくような錯覚さえ覚える。
 名雪の唇は、今度はすっと離れた。思ったよりもあっさりと。
 にこり、と最上級の笑顔を見せる。
「ほら、祐一、嫌がってない」
 参った。
 ふ、と体から緊張を消す。降参の合図だった。
 今度はもう迷わず、ベッドに体をあずけながら両腕をしっかりと名雪の背中に回して、強く抱き寄せた。
「まったく……弱いな、俺も」
「わたしも、だよ。さっきね、祐一がすごく辛そうって言ったけど……そんなの言い訳だよ。本当はわたしのほうがとっくにガマンできなくなってたんだから」
 祐一の右手を手に取って、そっと自らの胸に押し当てる。この頃ますます柔らかくなった胸がふにゅん、と掌に何とも言えない感触を返してきた。
 そこに、モードが切り替わるスイッチでもあるかのように。
「あ……でも」
 まだかろうじて残っていた理性が、この場面になって重大な事を思い出す。
 ここまで来て――とも思うのだが、無視するわけにもいかない。
「俺、今、その……持ってないんだ」
 何せ、全くの予定外なわけで。当然、前もって準備しておくことなどできない。
 受験が終わるまでは……と思っていたのでストックもしていない。
 このまま思い切っていってしまうにしろ何にしても、その事実は伝えておかなければ後々で問題になる可能性があるわけで。
「大丈夫だよ」
 不安そうな祐一を見てくすっと笑いながら、分かってるよ、と上着のポケットに手を入れて、迷わず小さな正方形の包みを取り出して掲げてみせた。
 ぴら、と目の前で振って見せびらかすように。
 がく……と思わず祐一が大きく首を落とす。
「ほう……唐突にこの展開になった割にはエラく準備がいいじゃないか……」
「うん? 何のことかな?」
「お前ってな……いや、そういうヤツだよな。うん……」
「何? もしかしてつけないでできるいいチャンスだったのに邪魔されて怒ってる?」
「ちゃうわっ!」
 あまりにストレートにものを言う名雪に、慣れたつもりでいてもやっぱりいつでも動揺させられてしまう。いつも通りの展開だ。こうやって名雪のペースにどんどんハマっていくだけ。
 それがまたどうしようもなく楽しいものだから抜け出せないわけだが。
 二つ目の予感も見事に的中してしまった――結局、こうなるんだろうなという予感。
 当然、その夜の”休憩”後に勉強が再開されることは無かった。



「まあ、夜も頑張って勉強しているっていうのは偉いと思うんだけど」
 次の日、お約束通り学校に遅刻しかけた二人を呆れたような目で迎えた香里が、今度は自分の家で二人を迎えてもっと目を細めて言い放つ。
 土曜日の授業後はこうやって香里の家のリビングで三人で勉強会を行うのが習慣になっていた。
 勉強会であるからには、もちろん勉強をするために集まっているわけで。
 それならこの、すやすやと可愛らしく聞こえてくる寝息はどこからやってくるかというと。
「……起きたら顔にノートの文字が思い切り転写されてるな、これは」
「夜頑張って昼間に寝てたら何の意味も無いじゃないの……」
「全くもってその通りです……ハイ」
 名雪は思い切り寝ていた。それはもう気持ち良さそうに。
 寝顔を見つめていると、状況を忘れてつい和んでしまいそうになる。
「で? いったいどれだけ遅くまで勉強してたのよ?」
 アナタにはしっかりと名雪を管理する義務があるの、と言わんばかりの詰問口調で香里が尋ねる。
「……あー……それは……」
 即答は出来なかった。
 勉強、が終わったのは確か10時半ごろだったとは覚えているのだが――
 答えに詰まって視線を適当に動かしていると、ちょうど茶菓子を持って部屋に入ってくる栞と目が合う。
「あ、栞、わざわざありがとうな」
 ちょうどいいので誤魔化してみる。
「いえ、いつもお疲れ様ですー♪」
「それで、何時までやってたのかしら?」
 無駄だった。
「……12時半、くらいだったかな」
 最終的には。
 まさか”違う勉強をしてましたー。てへっ”などとベタな事を言えるわけも無いので、とりあえずその時間まで頑張っていたという事にしておく。
 香里は呆れてため息をつく。
「遅すぎ。あたしでも寝てるわよ……名雪じゃムリに決まってるじゃない」
 いや、その日は名雪のほうがむしろ積極的に起きていたのだが。
 と、心の中だけで自己フォローをしておきつつ。
「ま、まあたまにやたらにやる気がある日だってあるさ」
 無難な返事で返しておく。
「幸せそうに寝てますねー」
 栞がひょこっと名雪の寝顔を覗き込む。なかなか起きそうな気配が無い。
 むー、と半ばうらやましそうにすら見つめる栞。
 と、その視線の前で、名雪の指が微かに動いた。
「ぁふ……ゆ……いちぃ……」
 可愛らしい声がその口から零れる。聞いているだけで思わず溶けてしまいそうだ。とろとろと。
 その声は、祐一の名前を呼んで。
「お。起きたか?」
「寝言だと思う、に120デシリットル」
「何をだ」
 実際のところ、祐一自身も香里が言う通り、まあ起きてはいないだろうとは思っているのだが。
 今までの経験からも、なんとなく寝言のような響きの声に聞こえる。
「相沢君の名前を呼んでるわよ。まぁたラブラブな夢でも見てるのかしらねー。あたしの家でも遠慮なく」
 ねえ? とからかうように香里がニヤけた顔を向ける。
「……知らん」
 もしも、本当にそうなら。
 ……かなり、嬉しい。
 その夢を勝手に想像して、にへらーとフ抜けた笑みを浮かべてしまう。
「とことん似たもの同士のカップルね……」
「いや今更そんなに褒めるなって。恥ずかしいぞ」
「……あー。まあ、いいけど」
 何故だか大きくため息をつきながら香里が言う。
 と。
「ぅ……ん、ゆーいち……もっと上……うん、や……まだはやいよぅ……」
「……」
「……」
「……はぅっ」
 何か言い返そうとした祐一が、言葉を飲み込む。
 香里が名雪のほうに振り向く。
 栞が消しゴムでお手玉をしている。一つ失敗して落とした。
「もっと上――ですって。しかもまだはやいらしいわよ」
「む……むむむ」
「どんな夢なのかしらねー?」
 香里が、妙に期待感のこもった声で名雪をじっと見つめている。
 ここから先は一字一句逃さないぞと構えている。
「ん……最後はわたしが……するから……」
 シーンと静まり返った部屋に、寝言だけがやけに大きく響く。
 祐一も緊張して構える。
 果たして。
 お約束通り、どんなオチが待っているのか――
「うぅ……結局全部……たわしだったね……」
「何の夢だっ!?」
 ぺちっ。
 思わず後頭部にツッコミを入れてしまった。
「……ふにゃ?」
 す……と名雪が目を開ける。
 ノートに横顔で突っ伏したその姿勢のまま、止まる事数秒。
 ゆっくりと、目の焦点を祐一に合わせて――
「ごめんね……ムリだったよ、パジェロ……あと3DO……」
「……いいから早く夢から戻って来い。あと3DOはある意味貴重すぎだ」
「うにゅ」
 ぱちっと。
 今度はしっかりと目を覚ます。
 ノートから、机から身を起こす。
「……えと」
 きょろきょろと周囲を見渡す。
 祐一と、香里と、栞と、順番に目が合う。
 にっこりと微笑む。
「おはよ♪」
「おはよう名雪♪」
 祐一は笑顔で一発ノックアウトだった。
「おはようじゃないわよ……なんでいきなり寝てるのよ、あんたは」
「うう……ごめんね香里……」
「まあまあ、許してやれよ。ちょっと疲れが出ただけだ、なぁ?」
「うん。昨日は結局あのまま夢中になっちゃってずっと止まらなかっ――むぎゅ」
「い、いやいや。勉強がだな。ついつい熱中してしまってな。そうだろ名雪?」
 慌てて手で名雪の口を押さえながら、必死で目でサインを送る。
 名雪は恨みがましそうな目で軽く睨みつけながら、それでもうんうんと頷いた。
 落ち着いたかな、と思ったところで手を離す。
「ふーん……」
 なにやら疑わしげな視線で香里がその様子を眺めている。
 ロコツ過ぎたか。
 じーーー……と。見られる。
「あ、俺……ちょっとトイレ借りるな」
 耐え切れず、祐一がそそくさと席を立つ。
 言うが早いか、すでに美坂家の構造は概ね把握していたのですぐに部屋を出て言葉通り目的地に向かっていった。
 要するに、逃げた。


「で、名雪」
「うん?」
 広いリビングに香里と名雪と栞と、女の子たちだけが残った。
 香里が正面からまじっと話を切り出す。
「昨日……したんでしょ。相沢君と」
「わ」
「お姉ちゃん、直球……」
 栞は少し慌てるが、名雪は動揺した風もなく、少し照れくさそうに頬を掻くだけ。
 あはは、と小さく笑う。
「分かっちゃう……?」
「バレバレよ」
 やっぱりね、と手を頬に当てて目を細める。
 そこに現れている表情は――純粋な好奇心、だった。
「ガマンしなきゃって言ってたのにねぇ……まあ、名雪の様子見てたらそろそろかなとか思ってたけど。名雪のほうから誘ったんでしょ?」
「……む〜。香里、クローゼットの中あたりから見てたの……?」
「なんであたしがそんな悪趣味な真似しなきゃいけないのよっ! ――いや、まあ見てみたい気もするけど。単にそうだろうなって思っただけよ」
 分かってるんだから、と薄く妖しい笑みを漏らす。
 もっと心の奥深くを覗き込むように、言葉に隠れた心も全て読み出そうとするようにじっと名雪の瞳を真正面から見つめる。
「ね。そんなしちゃいたくなるほど、気持ちイイの?」
 獲物を手中にほぼ収めた狩猟者の顔。
 名雪が思わず一歩後込む。目を丸くして、それでも視線は外しはしなかった。
「……香里って、結構えっちだね」
 呆けた声を出してしまう。
「何よそれ。あたしがこんな事聞くのはヘンかしら?」
「名雪さんは知らないんですね。お姉ちゃん、学校では優等生してますけどこれでも結構」
「栞」
「――なんでもないんですよ?」
 一瞬部屋を支配した熱気やら冷気やら殺気やら蒸気やらに、栞はかろうじて笑顔を保ったまま言葉の後半を止める。冷や汗が一筋、つつーっと頬を伝っていた。
 名雪はまだ驚いたように目を瞬かせているが。
「言っておくけど、別に男関係が乱れてるわけでもバリバリ朝帰りしてるってわけでもないからね。ヘンな想像しないでよ。……ちょっと、興味があるだけじゃない」
「要するにむっつりスぎゅふ」
 今度は栞の言葉尻は物理的に阻止されていた。香里の握力40がそのまま顎から頬にかけてを絞める。見るからに痛い技だった。
 ひふー、ひふーと謎の悲鳴がしばらく部屋に響き渡る。
「……えと」
 見かねた名雪が、とりあえず言葉を切り出す。
 香里の手が妹からぱっと離れた。えふー、と最後の悲鳴が上がった。
「まあ、してる途中は実際もう何も関係ないくらい夢中になっちゃってるんだけど……ね。ただ、その時のキモチヨサで中毒になっちゃっててやめられないっていうわけじゃないんだ」
「……」
 香里は、話しはじめた名雪の言葉をじっくりと聞いて脳内に刻み付けている。
 名雪は上手い言葉をなんとか探りつつ、どういうべきか考えている。
 栞は顔を押さえて涙目になっている。
「それくらいなら別に、ハマっちゃうってほどでもないんだ……上手く表現できないんだけど。うーん。気持ちイイとかよくないとかは、言ってしまえば関係ないんだよ。ただ祐一がそこにいるから抱きたい……それだけ」
 体の感覚は後からついてくるモノかな、と自分の頭の中でも整理しながら話す。
 さすがに名雪も少し恥ずかしそうに首の後ろあたりをこつこつと触りながら、視線を少し逸らす。
「ま、結局、エッチが好きなだけじゃないかって言われたらそのとおりだと思うけどね」
 えへへ、とバツが悪そうに笑ってみせる。
 ふぅむ……感心したように香里が深く頷く。
「愛の力というヤツなのかしらねぇ……」
 しみじみと。
「お姉ちゃんには縁の無いものだね――びみゃ!?」
「――ところで栞、新薬の人体試験の求人があるんだけどヤク漬けのアナタにはうってつけよねぇ……?」
 ぷちぷち。
 何やら恐ろしげな音が聞こえてくるほど容赦なく髪を上に引っ張っている。
「へぅー! 人間マウスはイヤですー! あと髪は女の子の命ー!」
 じたばた。
 涙目……というか泣きながら手をあたふたさせて抵抗する栞。
 じたばだ。
「……学校一の優等生少女、自宅では妹を虐待……か。記録しておこう」
「あ、祐一、おかえり♪」
「おう。お待たせしたな」
 いつの間にか祐一が、どこから取り出したのか謎のメモ帳を手に取りながらドアの前に立っていた。
 香里が冷めた目で祐一のほうを振り向きながら、唐突にぱっと栞の髪から手を離した。
「……えぐっ」
 悲鳴をあげて、栞がテーブルの上に倒れこんだ。
 ばたん。
「それじゃ、休憩長くなっちゃったけど再開しましょうか」
「何のフォローもなしか、お前は」
「何かしら? その記録で相沢君はあたしに何を要求するっていうの? イヤラシイ」
「なんで!?」
 唐突に逆攻撃をくらうとは思ってもみなかった祐一は、栞と同じくらい悲痛な悲鳴をあげていた。


「――で」
「……あー」
 およそ20分後。
 もちろん、勉強中である。
 それならこの、すやすやと可愛らしく聞こえてくる寝息は――以下略。
「なんでもう寝てるのよ!?」
「ま、まあまあ、昨日はかなり頑張ってたからな……今日はちょっとムリ、かもな」
「そうねー。お勉強さぞかし大変だったでんしょうねー」
 抑揚の無い口調で、遠慮なく激しく厳しく皮肉ってみたりもする。
 バレているとは露も知らない祐一は動揺する。
「あ。ああ。まあ大変だったんだ、うん」
 目を逸らして答える祐一に、視界の外で香里がクククと笑っていたりもするのだが。
「いいわ。今日はおしまいにしましょ」
 香里がペンを置く。
 首を軽く回すと、こきこきという気持ちいい音がよく響いた。
「こんな状態で勉強したって何にもならないわ。とりあえず今日はゆっくり休んで明日からに備えたほうがいいんじゃないかしら?」
「……だな」
 それには祐一も同意する。昨日も同じ事を自分が名雪に言ったばかりだった。
「今起こすのも可哀想だし、そこのソファにでも寝かしてあげましょ」
 言うが早いか、ぱたんと問題集やノートを閉じてテーブルの上を手早く片付ける。
 ふう、と息をついて立ち上がってゆっくりと伸びをしている。
「って、いいのか? いつ起きるか分からんぞ?」
「別にこのまま夜までなんて事は無いでしょ。ま、もし全然起きないようなら王子様がキスでもしてあげれば?」
「そんなので名雪が起きるとも思えんが、少なくとも俺は人の家でそんな事をするほど分別を失ってはいないつもりなんだがな」
「どーだか」
 笑いながらそのまま、香里は部屋を後にした。
 あとは寝かせるなり帰るなり自由にしろ、ということなのだろう。
 祐一は改めて名雪の寝顔を眺め、肩をすくめると、起こさないように静かに体を運んで柔らかいソファの上に横たえた。
 完全に眠り込んでいるその顔を見ていると、今自分達が置かれている受験生という立場の重みがふっと消えてなくなってしまう。もちろん、日常がこんな様子ではとてもダメなのだろうが、たまにはこうやって息をつかせてくれる存在というのもまたありがたいものだ。
 祐一はソファの横の床に、直に全身を投げ出す。
 疲れているのはお互い同じではあった。どうせ名雪はしばらく起きないだろうし、ついでに自分も休ませてもらおう。
 手を思い切り伸ばして、固まった体を解していく。
 愛しい人の寝息を子守唄にして、ゆっくりと、夢に落ちていった。


 目を開くと、また真っ暗だった。
 というか、名雪の顔がすぐそこにあった。
 しっかりと唇は重ねられていた。
 しばらく固まっていると、名雪は顔をゆっくりと上げて、驚いたように目を瞬かせた。
「……あれ? また起こしちゃった? 今度はちゃんと注意守ったのに」
 祐一は半眼のまま、なんとか焦点を合わせる。
 起き上がる気力も無く、ただ寝転んだままぼんやりとその声を耳に流し込む。
「……普通は起きるんだ。それだけでも」
「そうなんだ。凄いね」
「普通だ」
 やれやれと、鷹揚に手を動かして頭を押さえる。
 そうこうしているうちに、だんだん記憶が戻ってきた。なぜ自分が寝ていて、今ここがどこであるかを。
 むくっと起き上がる。
 きょろきょろと周囲を眺める。
(ぁ……)
 ドアの隙間に、見覚えのある少女――美坂姉妹の小さいほう、が、祐一と一瞬目が合って小さく声を上げてささっと隠れたのが見えた。
 ふう……と大きくため息をつく。
 まず確実に、見られていた。
 というか現在進行形で覗かれている可能性が高い。
 香里のほうがどうしているのだか知らないが。
「あと、な。名雪。……キスはやめろなんて間違っても言うつもりは無いが、場所と場合はわきまえてくれ」
「……ダメ、だった?」
「あー。とりあえずここは、他人の家だ。俺達の場所じゃない」
 名雪は、ぱちぱちと大きくまばたきをしてみせる。
 そして、くるりと部屋を大きく見渡した。
「……わ。香里のお家だ」
 びっくりだよ、と手を叩く。
「気付いてなかったのか……」
「うん、祐一しか見てなかったから気付かなかったよ」
 ――全く。
 だから。
 こういう事を言うからトラブルの元になったり、結局それがとてつもなく可愛かったり愛しかったりするのだ。
 だから、名雪なのだ。
 彼女はにこりと邪気のない笑みを浮かべる。
「ごめんね。明日は気をつけるね」
「いや、明日て」
 ――肝心の受験対策は、うまく機能しているとは到底言いがたい状況続きではあったが。
 少なくとも、受験が二人の恋愛の障害になるというほうの心配は全くする必要がなさそうだった。





【あとがき】

 20KB制限。とりあえずあんまり話を展開させることはできない長さかな……と思って、じゃあもぉいいやって感じで他に何も無くただひたすらイチャつかせてみました(何
 というわけで村人。でございますm(__)m

 正直終わり方はもうちょっとナントカしたかったのですが、容量及び自分の技量の限界でこうなっちゃいました。ラスト1行くらいはもうちょっと気を使いたかったですね><
 まああんまり頭使わずただただ気楽に楽しんで、時々は笑ってもらえたなら嬉しいです♪
 今回も後で自分で見返したらきっと恥ずかしいんだろうなーってくらい恥ずかしい事させたり言わせたりしまくりました。案の定読み返して恥ずかしくなりました。ぐは。
 でも書いてる途中はいつも「まだ足りない! まだ足りない! もっと!」というテンションになっちゃうから困ったものです。夜書いたラブレターは翌朝見直そうっていうガガーリンの名言がありますが、まさに夜モードになって書いてます。ゴメン今一部嘘ついた。
 まあなんと言いますか、名雪×祐一は不滅です(何が


 かのんSSこんぺ、1読者としてとても楽しませていただきました!
 僕の1番のお気に入りはNo.130「Falling down」(仮面の男サマ)でした。美汐らぶー。らぶらぶー。もぉめっちゃお気に入りです♪ らぶー。
 2番目のお気に入りは第1位だった「メアリーに祝福を」です。こちらも美汐らぶー。らぶらぶらぶー。どちらの美汐ラブも最高です><

 しかし色んなSSの感想振り返ってみるに。
 ……僕が書いた感想の異様なまでの低レベルさが浮き彫りに……(あせっ

 全作品に丁寧な感想をつけられた方もいて。凄いなあと感服しました。しかも時々感想がやたらに面白かったりして。基本的に感想を書けない人間な僕は憧れます……><
 そういえば僕のSSに感想を下さる方の中にも、SSより面白いんじゃ!? っていうくらい楽しい感想を送ってくださる方がいます。なんというかもぅオジサン参っちゃうよ。


 ではでは、そこで頂いた感想へのお返事です♪
 当人に見ていただける可能性は非常に薄いと思われますが(なんせ作者名・HP非公開なので)気持ちだけでも……っ


>神代 悠様 (採点:5)
>いやー、なんというかこの二人のカンケイと名雪のキャラが…良いですねぇw


 どもです♪
 いいかげん「もはや名雪じゃないだろ」と言われてもおかしくないくらい僕の中でのこの二人のイメージが固まっちゃってるんですが……まあ受け入れて貰えたなら嬉しいです♪


>璃亜様 (採点:4)
>R指定っぽい^^; (ぉ

>夏葵様 (採点:4)
>危うく十八禁ですが(笑 清々しいです。

>プリン=アラモード様 (採点:4)
>年齢制限大丈夫?

>雨音様 (採点:4)
>ネタがギリのような・・・(苦笑

>舞耶様 (採点:3)
>すれすれだお〜w


 はい、絶対言われるだろうと覚悟してました♪
 僕のSSでこう言われるのは今に始まったことではないので慣れちゃってますが(ぉぃ 「18禁よりエロい」とか言われたときはさすがにどーかと思いましたが
 まあまあ、具体的な性描写はしてませんし僕的には小学生にでも見せられます♪ とりあえず少年/少女マンガでもおっけーな範囲ということでひとつ。健全、健全♪


>KOU様 (採点:5)
>名雪と香里の会話がいいです。あと、カオリン興味津々?


 なかなか恋愛にはあんまり縁が無さそうな香里とはいえども、えっちに興味は持っててもおかしくはないでしょう♪ 結構こういうのも詳しかったり(でもあくまで見聞きした情報のみ)しそうな気もします。フフ
 というか、まあ、こういう香里もまた大好きですー!


>あきらくん様 (採点:5)
>らぶらぶ万歳。

>姫ちゃん様 (採点:5)
>ラブラブ好きです〜♪

>せいる様 (採点:4)
>らぶーです。


 僕もらぶーです♪(意味不明
 いやいややっぱりラブはイイものですよねー。ラブのためなら人生全て捧げたいくらいです。いやホント。
 もっと! もっとラブを僕に!(何


>荒野草途伸様 (採点:4)
>タイトルで作者バレバレな気が・・・ま、いいか


 はふぅ。そ、そうでしょうか……おろおろ
 一応、過去似た様なタイトルはつけたことないと……思いま……あ、月姫SSで「ヒステリシス」使ってました>< 今になって気付きました。はぅはぅ
 で、でも、本当に僕だったのでしょうか?


>久慈光樹様 (採点:5)
>オチがイマイチ弱い気がしますけれど、文句なしに満点です。面白かった。


 ありがとうございますー!
 オチはもう僕の実力不足というより他ありませんっ。書き終わった時点で「これは足りないな」と思ったのですが、正直な話直す気力がありませんでした……なんとかしようとすると20KBをオーバーしてしまうのが明白だったので、つい面倒で><


>ash様 (採点:4)
>面白かったです。ただ、微妙にキャラが違うようですが。


 ありがとうございます。キャラが違うのはよく言われます……><
 すでにゲーム本編離れて自分の中のキャラができているせいで、そうそうもう軌道修正は出来ない気がします(^^; 一応、そんなにめちゃくちゃズレはないようにしてはいるのですが。でもこれはもう僕の壁の一つですね……


>烏賊悪魔様 (採点:5)
>名雪ラヴ!!それにしても受験生が12時就寝か・・・・・『四当五落』なんて言葉が懐かしひ・・・・


 えと、自分の受験体験から書いてるので一般的にどうだったかは知りません〜〜(汗)
 僕は日付が変わる前には確実に寝てました。夜に勉強するくらいなら朝早起きしてするか、学校でしっかりするかのほうが絶対イイって信念もありましたし
 あと、7時間半寝ないと絶対ダメな人間でした。睡眠は全てに優先、これが僕の行動の基本です>< うとうとしながら2時間勉強するより、1時間半寝て30分しっかり集中したほうが効率はイイと僕は判断してます〜
 そゆわけで世間とはズレがあるかもしれません……うぅ


>Kanade様 (採点:4)
>恋愛が受験の邪魔をしてる、という典型例ですね(笑)


 これについては色んな論があるでしょうけどね
 僕の実感としては、助けにもなりますし障害にもなります。どっちも真の命題です><
 とりあえずこの二人の場合は確実に障害になってます♪


>風見鳥様 (採点:5)
>萌えました・・・。これは反則です(笑)。

>殺陣倉Xp様 (採点:5)
>なんて甘いSSなんだ!?しかし、どんなときでもどんなところでも名雪は名雪だったのですね。いろんな意味で(爆

>Tanzo様 (採点:5)
>こういう甘々LOVELOVEな文章は大好きです。

>浮動明王様 (採点:5)
>ラブラブ濃度の濃さに窒息しそうです

>naoki様 (採点:3)
>とろとろしてますねぇ。それこそ極限までに。

>白様 (採点:4)
>ティラミスにあんこつけてハチミツかけるくらい甘いです(古い)

>グE様 (採点:4)
>二人のラブらぶな雰囲気がよかったです。見ていて非常に愛らしかったです。



 本日のメニューはスクロース濃度を本来の140%に増量しております♪
 お口直しに5分以内に他のSSを服用なさってくださいませ。もちろん、そちらのほうがもっと甘かった場合の責任は取れません♪
 ともかくも楽しんでいただけてとっても嬉しいです。ティラミスにあんこはどうかと思いますが(素


>Gすぽると様 (採点:3)
>18禁ぎりぎりの範囲でのえっち描写が良いですね。ちょっと興奮しちゃいました。ただ、今回の様な話を書かれるなら「薬の人体実験」ではなく、「激辛料理」の方が良いですね。些細な事ですが、”普通”の恋愛話だと思って読んでいたのに、いきなり何のバックボーンも無しに”とんでも”な方向に持って行かれたので、ちょっと冷めてしまいました。


 ぎりぎり……というつもりは当人全く無かったりもしますが(ぉぃ
 でも嬉しいです♪
 ふむふむ……小ネタも全体の雰囲気を考えて、という事でしょうか。正直それは全く考えた事無かったです……小ネタは小ネタでSS本編とは完全に独立したものとして考えてました><
 勉強になりますー! ありがとうございましたm(__)m


>空明美様 (採点:5)
>しおりんの墓穴が好きです


 余計な事言わなきゃいいのに、とツッコまれるとそこまでになっちゃうのでそれは言わないで下さいネ!(逃
 きっとこれがこの姉妹のコミュニケーションの形……ということで! ……どうでしょう。


>はまのじ様 (採点:4)
>工学似なタイトルがステキです(非線形制御?)。あと香里も。もちろん内用も。


 はいです♪ 半分は非線形制御、からのもじりです。あと半分は「非ユークリッド幾何学」からです。こうして書いてみると「プラトニック」というのも普通に数学/工学用語っぽく見えるから面白いものです。
 あとは「近距離恋愛」という単語もどうしても使いたかったので、結果こういうことになりました


>ugen様 (採点:4)
>見事にラブコメ、かのんssには珍しい気が、所々のギャグもよい


 えと……ラブコメSSは結構たくさんありますよーっ
 なんせほとんどラブコメか18禁かしか読まない人間なのでラブコメは結構読んでます♪
 小ネタは、相変わらず余計かなと思いつつも入れずにはいられません(^^; 楽しんでいただけたなら幸いです〜〜


>ヘキサ様 (採点:3)
>ほのぼの〜v


 僕もほのぼのー♪(2回目


>橘征五郎様 (採点:4)
>非常に読み易い文章でストレスを感じることがないのは好印象。内容はラブコメというよりラブラブかほのラブか。とにかく名雪が可愛いし、この二人なら確かにこうなるだろうなというリアリティもあって感情移入がしやすかった。あとはストーリー的な面白さが欲しかったが、20kbという制限の中このレベルの書き込みをしつつさらにストーリーを展開させるのは無理というものか。


 読みやすい、というのはすごく嬉しいです。僕の場合、文字嫌いの人でもとにかく気張らずにお手軽に読めるような話がいいなと思ってやっているので重要なのです><
 ストーリー的、に関しては本当にもぅおっしゃるとおり、です。たぶん、それだけの技術がある人ならここにちゃんとした話を加えるのは十分できたと思います。僕はそこを諦めてしまいました。せめてラストだけでも工夫したかったですね。反省。


>かずき様 (採点:4)
>かおしおコンビが良い。あと場面転換が分かりにくかった。


 最近脇役としてこの姉妹を書くのがお気に入りだったりします♪
 あ、切り替わりが分かりにくいというのもよく言われます……直りませんね(;_;)
 がんばりますー!


>JIMMY様 (採点:4)
>結構きわどいテーマを扱っているSSなんですが、「女の子視点のSEXへの思い入れ」がいやらしくなく描かれていて好感の持てる話でした。


 いやらしくなく、がかなり微妙なトコですが(汗) 正直かなりえっちぃ内容だとは思ってます…
 名雪らしさと自然さとのバランスから考えて、こういう考え方してそうだなという想像なんですけどね。やっぱり根本は愛です♪


>り〜だ〜様 (採点:3)
>ありうる話だお〜


 実際のとこ……見も心もラブラブな恋人同士で同居してて、何もしないってのは相当苦痛でしょうねー。しみじみ。
 要はハマりすぎなければいいわけですが……若いですから♪


>Gara様 (採点:4)
>Hが気持ちいいからはまる、って訳じゃない、と言うのに共感。作者さんは女性でしょうか?もし男性なら妙にツボ掴んでますね。


 幼少から女の子グループの中で育ってきてはいますが、当方間違いなくXY染色体所持者でございます。男らしさが少しでもあるかと聞かれると大変困りますが(何
 共感してもらえたのは嬉しいです。ありがとうございます♪ あくまで名雪の意見であって僕がどうこうってものではありませんけどね。名雪ならこうだろうな、と。


>きこ〜もと☆ゆに様 (採点:5)
>完敗です。名雪、可愛すぎです〜♪ しかも、美坂姉妹がとても活かされてて、ほのぼのムードも心地よかったです。


 可愛がって下さってありがとうございますー♪ それでこそ本望です〜〜
 やっぱり名雪×祐一、+美坂姉妹という組み合わせは書くにも読むにも一番好きです。栞には申し訳ないですが脇役としてものすごく光るキャラだと思います……って刺されそうな発言ですが(汗)


>おーふな様 (採点:4)
>上手いなぁ。適度にえっちぃ感じが良いです。あと、栞がすごくかわいい(笑)


 適度……だと嬉しいです。とりあえず僕の基準ではこれくらいはやっちゃえ! て感じです♪
 えっち万歳。
 栞はカンペキ脇役、ツッコまれ役ですがこれでよろしければ><


>Alice様 (採点:5)
>ごめん。厳しい評価を下した人たちよ!人間って正直な生物なんです。笑ってくれても無問題!と、評価がズレタので…。最初に一言。面白かったっす。もうばっちオッケ〜。名雪がちょっと天然過ぎるけど、それはそれで良いなぁ〜って思ったので。これ、作者の勝ちですね♪評価A+


 ありがとうございますー♪ 楽しんでもらえて僕も嬉しいです!
 名雪がキャラ違うというのはかなり前からずっと言われてます(^^; でも僕の中では名雪っていったんラブラブになったらすごく激しそうな気がするんですよね。なんせ7年間も、いったん振られた相手を、しかもまた会えるかどうかすら分からないのに待ちつづけるほどですから。愛と情熱は凄まじいものがあるとしかいいようがありません♪
 ちょっとくらい周囲が見えなくなってもご愛嬌。


>アーリマン様 (採点:3)
>個人的に結構好きです

>kuryu様 (採点:2)
>ほのぼのですね。

>TOM様 (採点:3)
>こういう雰囲気がえちぃお話は好きです。

>yuxsan様 (採点:5)
>どもごちそうさまでした。

>十六夜 睦月様 (採点:4)
>なんかほのぼのって感じでいいです


 お粗末様でした♪
 えっちかったりほのぼのだったりラブだったりと、実にジャンル分けに困りそうなSSなんだなということを微妙に実感させれます><
 僕はこういうのは全部まとめて「ラブコメ」にしちゃってます♪ ラブコメ大好きですー!


>taka様 (採点:2)
>・・・・・とりあえず、パジェロ進呈(謎嘘


 げっとですー!
 ……アレってパジェロ欲しがってる人ってあんまり見たことないですよね(何


>Vis様 (採点:5)
>強烈でした。村人。さんのLNGシリーズを思い出します。


 ……あは(^^;
 村人。でございます。なんというか、えと……ありがとうございますm(__)m
 いえ実際のとこ、ちょっと改造したらLNGシリーズにできるような書き方しました、ハイ
 最後の感想がコレでちょっとウケました♪


 ということで皆様ありがとうございましたー!
 すーーーーごく嬉しかったです!

 ではまた何かの機会に♪