『ねぼすけさん』

朝はやっぱり弱そうなイメージです。
あまりに毎朝遅刻するからママザナドゥさんが毎朝起こしに行くようになってたりして!

そうやって面倒見るとまたなおさら怠け癖が……
でもお仕置きするとそれはそれで喜んでしまうので難しいですね!


『魔理沙は今日も盗んでいきました』

「ねえこの式なんだけど、この近似、おかしくない?」
「何? それは……植物系の魔法の本ね。読んだ覚えはあるけれど……ちょっと、見せてもらうわ」
「うん、お願い」

(がちゃ)
「お邪魔するぜー……げ」
(うわ、アリスがいるぜ、タイミング悪かったな。パチュリーだけならもう何も言われないけど、アリスはいちいちうるさいししつこいからなあ……返すまで何回でも言われるし。……ま、せっかく来たんだからもらってくけど)
 すたすたすた。

「蔦の変形制御? また、変わり者に手を出すのね。貴女らしい気もするけど」
「地の利を生かした決め手を一つ持っておくといざというときに効くのよ。で、ね。この伸縮の理論なんだけど」
「これね――」

「もらってくぜー……、と」
(なんだ、二人で話に夢中になっててこっちに全然気付いてないな。助かったぜ。今なら持って行きたい放題か?)
 ひょい、ひょい、ひょい……

「ここで高次の項は消去して近似してるけど、現実にはこの値が十分小さいといえるケース、少ないんじゃないかしら」
「なるほどね。このRは曲率、τは……時間ね。どうかしら。現実的なケースというと?」
「森の中で枝にかかってる蔦を伸ばして鞭みたいに相手に巻きつかせたい場合」
「また、複雑な制御したいのね。それは、こんな近似じゃ無理でしょ」

「大漁、大漁っと。……にしても、なんだ。ほんとに全然気付かないな。いいのか管理人がそんなで? おーい、もらってくぜー。こんなにいっぱいもらってくぜー。5秒以内に異論がなければ同意とみなす。……よし。想いは受け取った」

「打撲を与えるくらいではほとんど意味ないじゃない。一発きりの奇襲にはいいかもしれないけど」
「そういうものよ。教科書に書いてある制御に高度なことは期待しないほうがいいわ」
「そんなに高度かしら」

「……むう。……おーい! ほんとにいいんだな! こんなにいっぱい持っていくぜ! なんと大サービス10冊セット! いやもうさすがの霧雨魔理沙も持って帰るのが結構大変な重さだぜ。幻想郷用語大辞典も凌駕する重さだぜ? 持ち帰り補助サービスも歓迎するぜ」

「貴女の戦術は基本的に高度で緻密な制御が主体になっているからね。貴女のレベルになると本はあくまでそれこそ参考書、でしょう」
「ま……そうね。結局のところ自分で計算するわけだし。けど、この本、この近似を前提にあとの話進めてるからほとんど意味がなくなっちゃうわ」

「なあなあ。おーいってばー。ぱちゅりー。ありすー。私が親切にも教えてやるぜー。今お前たちは重大な犯罪をみすみす見過ごそうと」
「魔理沙さん、図書館ではお静かに」
「のわっ!? ……なんだ、小さい悪魔か」
「小さい悪魔ですが何か。ちゃんと1週間以内に返却してくださいね」
「だからさっきからもらってくぜって」
「はいはい。お帰りはこっちですよ」
「……はい」


『ありまり。』

アリスのテクニックは人間には快感が強すぎて大変です。
まして文と幻想郷最速を争う魔理沙にとってはもう毎回数え切れないほどの(ry


『れいあや。』

「意外だわ……」
「んっ……なにが、ですか……」
「あんたの反応も、声も」
「どういう……ふぁんッ!?」
「……」
「ど、どうしたんですか。さっきから……私、顔が見えないと不安です……顔、上げてください」
「……見ちゃうと、もう、ダメかも。まさか、あんたなんかに……」
「え?」
「なんでもないわよっ! ちょっとは黙ってなさい……!」
「あ、んんッ」

文は仕事の関係上それなりの経験はありそうですが、基本的にはこういった行為が取材欲を上回るまたは飲み込んでしまうことはなさそうです。たとえ油断しているところを霊夢に襲われたとしてもそれを記事にしてしまうくらいの強さが!
そして、それなりにしている割に、愛したり愛されたりという経験が実はなかったりするかもしれません。いつでもドライなお付き合い。
恋愛も理屈ではわかっているものの、自分が当事者になることはまったく想像していないような。
要約すると文は可愛い子です。